今回はこれから自分で整備を始めたいバイク初心者がまずどんな工具を買えばいいのかについて紹介していきます。
とりあえず必要最低限だけ紹介するので数はかなり抑えたった4つ。トータルの予算も1万円以下です!
後は必要に応じてや、便利ツールなんかを増やしていけばいいのかなという感じです!
- はじめからたくさん揃える必要無し!予算1万円でOK
- ソケットレンチセット:バイク整備の最低限必要なツールセット!
- トルクレンチ:ボルトナットのトルク管理に必須!自分で整備するなら「絶対に」購入してください!
- 六角レンチ:六角穴ボルトを締めるのに使います
- コンビネーションレンチ:ソケットレンチで対応できない場所はこちらを使う
- 必須ではありませんが、あると何かと便利なツールボックスとオイル受皿
- 自分で整備するなら是非持っておきたいサービスマニュアルとパーツリスト
- また、整備向けの本も一冊持ってると写真ありで解説してるのでわかりやすいです
- 各種整備のやり方やその他の工具についても当ブログで紹介しています!
- まとめ:工具も大事だが、正しい知識で整備するのが大事です!
はじめからたくさん揃える必要無し!予算1万円でOK
細かい工具は増える一方だがはじめはこんなには不要
さてこれから最低限の工具を紹介していくわけですが・・・全く恐れることはありません!
今回紹介するのは以下の4つの工具(工具セット)であり、合計金額は全部合わせても1万円以内に収まります。
ソケットレンチセット:4,000円ぐらい
トルクレンチ:3,000円ぐらい
六角レンチ:1,000円ぐらい
コンビネーションレンチ:1,000円ぐらい
1万円ぐらいならこれから自分で整備をはじめようと思ってる初心者のかたでもそこまで気負いするような値段ではないかなと思います。
まずは最低限を揃える、後は必要に応じて個別に追加していく
もちろん最低限の工具なので整備内容によっては工具を追加で購入する必要があったりしますが、それは必要を感じたらOKです。
場合によってはニッパーやらペンチ、ドライバーセット、電工ペンチなんかの小物類もあるといいかもしれませんが、まあ必ずしも必要でもないのでそれらも必要を感じたら揃えていきましょう!
まあここらへんは100均で売ってたりもするのでそういうところで買っておいてもいいと思いますが(100均だが100円じゃないやつですねw)。
別に一流工具メーカーでなくてもOK。ただし一流工具メーカーの品質が高いのは間違いない
一流工具メーカー、例えばKTC(京都機械工具)やらトネ(TONE)などがありますが、別に我々一般ライダーが整備する分には安価なものでも問題ありません。
先ほどの金額も安価なブランドで計算しているので1万円以内で収まっていますが、一流ブランドだと2倍やら3倍やらの価格がするので、それを揃えるとなるとお財布が・・・となるかもしれません笑。
最近は安価なブランドでも普通に使えるので、そこまで気にする必要もないのかなと私は考えています。
が、一流工具メーカーの製品の品質が良いのは間違いありません。
加工精度はもちろんのこと、そもそも美しかったり笑。
ここらへんは予算が関係してくるので、予算に応じて選択してください。
私も一流工具メーカーで工具を揃えたりするのは憧れですがね笑。
ソケットレンチセット:バイク整備の最低限必要なツールセット!
さてここからは具体的な工具の説明に入っていきます。
まずバイク整備といえばこれですね・・・ソケットレンチセット!
ソケットの付け替えで様々なサイズのボルトナットに対応させることができる
ソケットレンチは、取り外し可能なソケットとそのソケットを回すハンドルの組み合わせで使用するような工具で、ソケットの付け替えで様々なサイズのボルトナットに対応できます。
ソケットレンチセットは、ソケット・ハンドル(ラチェットレンチ)に加えて、ドライバー類、エクステンションバーなどを詰め合わせたセットになります。
バイクのボルトナットの多くは六角ボルト・ナットが使われているので、これがあれば必要だいたいの部分は分解できるというわけです。
一応組み上げることもできるのですが・・・組み上げるときには次に使うトルクレンチを必ず使ってほしいところです。
ラチェットハンドルは基本は緩める専用
あと一応注意点としては、ラチェットハンドルはつけるソケットのサイズによらず長さが一定です。
つまり、大きいボルトを締めようが小さいボルトを締めようが同じ力がかかってしまうということです。
どういうことかというと、てこの原理のように、ハンドルの長さが長ければ同じ力でもボルトを回す力は大きく、短ければ同じ力でもボルトを回す力は小さくなります。
ソケットレンチセットのハンドルは、複数用意されている場合もありますが基本的に長さを変えることができないので、大きいボルトの場合締める力が足りなかったり、小さいボルトだと締めすぎになってしまったりするので、基本的には緩める専用と考えてください。
ソケットレンチセットのセット点数は多ければ多いほどいいが、予算の範囲で選んでください
ソケットレンチセットは、○点とか○pcsとかで内容セットを数で示しています。
この数は多ければ多いほど入っているサイズやらの種類が多くなるので、基本的には多いほどいいと言えます。
が、多ければその分価格はあがるので、予算に応じて選んでください。
以下の40点ぐらいならば4000円ぐらいで買えるので、まずはそこらへん前後で良いと思います。
トルクレンチ:ボルトナットのトルク管理に必須!自分で整備するなら「絶対に」購入してください!
次はトルクレンチです。名前は聞いたことありますか?
トルクレンチは、ボルトナットをあらかじめ設定したトルク(力のイメージでOKです)で締めることができる工具です。
設定した力がかかるとカチッという具合に音とクリック感で知らせてくれます(別のタイプもあります)。
バイク整備ではよく「プレセット型トルクレンチ」が使われる
バイク整備でよく使われるのは、「プレセット型」というもので、上記のように持ち手の部分をくるくる回すことでトルクの設定をします。
このトルクレンチですが、上級者が使うようなイメージをもたれるかもしれませんが・・・違うんです、初心者こそ絶対に使ってほしい工具なんです。というか使ってください。
トルク感が養われていない初心者こそトルクレンチを絶対に使ってください
詳しくは後のトルクレンチの記事を是非一読していただきたいのですが、ざっくりとなぜ必要かと言いますと、ちゃんとした力でボルトナットを締めないとボルトの破損や走行中のボルトの脱落に繋がるからです。
ボルトの破損は、場所によっては一発でバイクが廃車になるかもしれませんし、よくても高額な修理費用がかかったり、走行のボルトの脱落は・・・説明するまでもなく非常に怖いですよね。
バイクのボルトって全てに対して「規定トルク」というこの値で締めてくださいと決められており、それをしっかり守るためにトルクレンチを使うわけです。
上級者は感覚が養われているのでトルクレンチ無しでも適正トルクで締めることができることもあるかもしれませんが、これから整備を始めようとする初心者がそんなこと無理に決まってますよね?
ですから、初心者こそバイク整備する上で絶対に使ってほしいのがトルクレンチというわけです。
最近は質が良く安価なものも登場してきているのでそれでも問題ありません(3,000~4,000円ぐらい)
トルクレンチは精密工具なので比較的高価ですが、最近は安価で質の良いものも登場しているのでとりあえずはそちらで良いと思います。
私は後のリンクで紹介しているE-Valueのもので複数所持していますが、今のところ特に困ったことはありません(誤差を実際に確認したわけではないですが、レビューを見る限りでは良さげでした)。
もちろん、一流工具メーカーの精度が高いのはいうまでもありませんが笑。
一本目は20N・m~100N・mぐらいの設定範囲のものがおすすめ
トルクレンチには、使用できるトルクに応じていくつかラインナップがあるのですが、とりあえずは20N・m~100N・mぐらいのものをまずは一本用意しておけばOKです。
大きすぎたり小さすぎるボルトを除いてだいたいはこのトルク内に収まっていると思います。
トルクレンチの基礎知識とおすすめトルクレンチ:
六角レンチ:六角穴ボルトを締めるのに使います
六角レンチはおそらくご存じと思いますが、六角穴付きボルトを締めるのに使う工具です。
バイクでは六角ボルトと同じぐらい多くの場所で六角穴付きボルトが使用されています。
一応ソケットレンチセットにも六角レンチのように使える小さいソケット(ビットソケット)はあるのですが、だいたいあまりサイズの選択肢が無いので六角レンチセットを一つ持っておいてもいいでしょう。
六角レンチでは正確なトルクはわかりませんが、サイズによって持ち手の長さが異なりだいたい適正トルクになるような長さになっているので、普通にきゅっと締めてあげれば多くの場合問題ありません。
ただ、エンジン回りなど要所の場合は、ヘックスビットソケットなんかを使ってしっかりトルク管理をするのが無難です。
六角レンチについて:
【参考】ヘックスビットソケット:
コンビネーションレンチ:ソケットレンチで対応できない場所はこちらを使う
最後はコンビネーションレンチです!
コンビネーションレンチは、画像下のように片側はスパナ、もう片方はメガネレンチとなっているような工具です。
六角ボルト・ナットを締めるために使うのですが、毎回ソケットをつけかえてはめんどくさかったり、場所によってはソケットレンチが使いづらい・使えない場合もあるのでこちらも一つ持っておいていいでしょう。
こちらも六角レンチ同様、だいたい適正トルクになるような持ち手の長さになっています。
ちなみに、普通はメガネレンチのほうを使います。理由は単純で、メガネレンチ側のほうは回り込むようにボルトをホールドするので舐めづらいからです(頭が潰れたりしづらい)。
ただ、場所によってはスパナしか対応してないこともあるので、その場合はスパナを使ってください(ミラーボルトなど)。
必須ではありませんが、あると何かと便利なツールボックスとオイル受皿
以上4つがバイク整備で必須な工具ですが、ツールボックスとオイル受皿もあると便利です。
バイクを自分で整備していくようになると、細かい工具が徐々に増えていきます。
そういうときにそれらをまとめておくことができるツールボックスがあると工具を整理するときに非常に便利です。
あとはオイル受皿、こちらはバイクのオイル交換のときに使うようなものなのですが、オイル交換で使うというよりかはその日使う整備道具をまとめて入れて持ち運びするのに便利です。
おそらく賃貸物件に住んでおり部屋から駐車場まで微妙に距離があるライダーも多いのではないでしょうか?そういうときにオイル受け皿があると地味に便利ですw
自分で整備するなら是非持っておきたいサービスマニュアルとパーツリスト
あとは、自分で整備するならば是非持っておいてほしいのがサービスマニュアルとパーツリストについても!
そのバイクの全てについて書いているサービスマニュアル。ちょっと高いが読み込んでほしい
(上は逆輸入車のサービスマニュアルなので英語ですが、国内向けだったら普通に日本語です)
まずはサービスマニュアルです。
バイク購入時に受け取るオーナーズマニュアル(取扱説明書)とは違うので注意してください。
サービスマニュアルはずばり、そのバイクの専用整備マニュアルです。
本当に全ての整備について書かれたものであって、基本的にバイクショップが整備するときもこのサービスマニュアルを参考に整備を行います。
当たり前ですが、バイクショップの整備士はそのバイクの開発に係わったわけではないので、どういった仕様なのかを確認する必要があります。
その仕様含めたことを全て説明しているのがサービスマニュアルということになります。
価格は結構高く、5000円とか1万円とかそれ以上するのですが、自分で整備をするなら是非とも持っておいてほしいです。
購入したバイクショップに言えばコピーを購入することができたり、バイク用品店に主要モデルについては置いている場合もありますね。
パーツリストはバイクのパーツが全てのっているリスト。品番もあるのでバイク用品店などで注文できます。最近は公式サイトでも確認可能
一方パーツリストは、その名の通りバイクで使われている部品を「全て」リスト化したものです。
品番が書かれているので、もし不具合やら傷などで交換したくなった場合、その品番をメモしてバイク用品店やらバイク用品の通販でその部品を注文することができます。
カウル類からエンジンのボルトの一本一本、電装系のケーブル類まで全て確認することができます。
部品の注文以外にもどういった構造になっているやらもチェックできるので一冊持っておくのもいいと思います。
価格はサービスマニュアルとは異なり、500円とか1000円ぐらいです。
最近は公式がネットで確認できるようにしたりもしているので、そちらでチェックでもいいでしょう。
また、整備向けの本も一冊持ってると写真ありで解説してるのでわかりやすいです
最近はインターネットで容易に情報を得ることができる時代になりましたが、本もやはりおすすめです。
本のメリットはざっくりと以下のような感じです
- 整備本なら整備の内容が一つにまとまっている
- ぱっと手に取って必要箇所を参照できる
- 豊富な写真と信頼性のある情報
本の場合はプロが書いているということもあり情報の信頼性が高いのは重要です。
インターネット上は素人が他サイトをコピーのつぎはぎで書いてたりしますからね・・・そこを見極めるのは知識の無い初心者だと難しいものです。
私はFZ1 FAZERに乗っているということもありFZ1を使ったメンテナンス本を選びましたが、レビューが高いものであればどれでもいいと思います!
後は整備というわけではないのですが、漫画でバイクの知識を学べる「カスタム虎の穴」はめっちゃおすすめです!
私のバイクの知識の大半はこの漫画をベースにしていると言っても過言ではありません。
最近は整備編なんかも登場しているので是非そちらもチェックしてみてください。
各種整備のやり方やその他の工具についても当ブログで紹介しています!
当ブログでは各種整備方法やその他の工具についても紹介しているので是非一度目を通してみてください!
整備まとめ:
工具まとめ:
まとめ:工具も大事だが、正しい知識で整備するのが大事です!
というわけでバイク初心者がまず揃えるべき工具を4つに厳選して紹介しました。
とりあえず上記4つがあればだいたいのことはできると思います。
整備内容によっては他に必要な工具がある場合もあるので、都度購入して増やしていけばいいでしょう。
工具があれば分解・組み立ては物理的には可能ですが、バイク整備ではそれ以上に正しい整備方法の知識を持っていることが大切です!
間違った整備をすると最悪大切なバイクを廃車にしてしまうこともあるので、そこだけは頭に入れておいてください。
しかし、正しい知識で自分で整備してあげるとよりバイクに愛着がわきますよ。
それでは!
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